旧作ヤマト考察協会

第一作から完結編まで、旧作宇宙戦艦ヤマトを出来る範囲で現実的に考察するブログです。

史実の考察

円形砲艦ノブゴロド/キエフ――特殊戦闘艦――

ノブゴロドと言えば一部の海軍オタクには有名な戦闘艦である。ポポフ提督によって設計された、虚実ないまぜのよくわからない艦ではあるが、だからこそ見た目以上の興味を引かれる戦闘艦。 何で取り上げるかと言えば、見てわかる通り暗黒星団帝国の艦艇に近い…

ネルソン級戦艦――英国一、最良で最大の問題児――

ネルソン級戦艦は大英帝国海軍が建造した唯一の16インチ(40.6センチ)砲艦である。また、ワシントン海軍軍縮条約の下に建造された条約型戦艦でもある。この特異な来歴と共に、その特異なヴィジュアルが海軍ファンのみならずその目を引いた。 形状としては宇…

ボロディノ級戦艦 駄作か、傑作か、あるいは……

ボロディノ級戦艦は日露戦争のハイライトである日本海海戦を戦ったロシアの主力艦である。5隻中4隻が完成次第、全艦第二太平洋艦隊に編入し日本へ回航。対馬沖で日本艦隊と正面から砲撃戦を行った。 なお、私はボロディノと発音しますが、他の方はボロジノだ…

大艦巨砲主義対航空主兵論④ 空母の利点――金をかける価値――

空母は戦艦よりも優れた面が多い、使い勝手がいい。 では、何が戦艦よりも空母が軍略的に優位に理由なのか。これは明らかにせねばならないだろう。 艦載機を運用することの利点 ずばり、非航空戦力に対する圧倒的なアウトレンジ能力である。誘導弾は第2次大…

大艦巨砲主義対航空主兵論③ コスパで勝った戦艦、射程で勝った空母

戦艦が廃れる危険性というのは、実は戦艦が登場したほとんどその瞬間から発生していた。つまり、機雷と魚雷の脅威である。 第一の脅威の登場 機雷(刺突水雷)は南北戦争頃から本格的に運用され、その威力の高さを認められた。そして更なる攻撃手段として、1…

大艦巨砲主義対航空主兵論② 戦艦とは、主力艦とは

大艦巨砲主義とは何か。 これを考察する上で、そもそも海軍の役割や突破力を持った戦闘艦の役割について考えたい。これを考える事で、戦艦というものに要求されるべき性能や、現代では本当に戦艦が存在しえないのかを考察したい。 そのためにはまず、ざっく…

大艦巨砲主義対航空主兵論① 大艦巨砲主義とは?

戦艦、あるいは大艦巨砲主義は本当に航空機によって廃れたのか、実は別な理由があるのではないのか――検証したいと思う。 だってヤマトばかりだとすぐにネタ切れしかねないし、史実の中でもそれってどうなのよって話もなくはない。 それにこのブログはかなり…

ミッドウェー ――勝ち得なかった海戦――

恐らく、ヤマト2の土星圏総力戦フェーベ沖航空戦のモデルになったであろうミッドウェー海戦。 ミッドウェー海戦は如何にすれば勝てたか。これはミリオタも歴オタも右翼も国粋主義者も議論する永遠の課題みたいなものである。 ただ、かつて一般に言われていた…