旧作ヤマト考察協会

第一作から完結編まで、旧作宇宙戦艦ヤマトを出来る範囲で現実的に考察するブログです。

ガトランティス超兵器 都市帝国―移動大本営―

 

 都市帝国とは、白色彗星の内部に潜むガトランティスの拠点である。海外では個の要塞こそGatlantisとして表現される、帝星ガトランティスの力の源泉だ。
 ガトランティスはここで艦隊の建造や補給を行い遠大な空間を征服する。拠点であり、これ自体が強力な防衛・攻撃機能を有する要塞かつ移動大本営なのだ。
 

 

 

 都市帝国、その大きさ
 ヤマトシリーズの痛いところ。それは数値設定が整合性の欠片もなく、場合によっては最早意味不明な数字すら存在する点だ。

 特に、母艦系が絶望的に数値がおかしい。これは、白を黒と強弁してきたさすがの私にも挽回不能。だって実際にデスバテーターの模型作ってみたらわかるもん。ナスカにゃ載らないって。ヤマトより小さかったらディンギル水雷母艦、何にも載せられないよ? というぐらいでお手上げである。

 大人の事情というより、大人のミス。といった方が正しいかもしれない。


 都市帝国はあれだけの印象を残しておきながら、実はこの数値設定の落とし穴にはまった要塞であると言える。

 


 都市帝国―全宇宙を治めんとする摩天楼
 全長15キロと実は小型の要塞。大きくてもアメリカ大陸=約6000キロと設定数値が判然としない。

 半円(正確には惑星の3分の1程度、おわん型)状むき出しの惑星と、その上部に円錐状に積み重なった高層ビル群からなる。またその境界線部分は武装した回転ベルトが全周を覆い、360度全ての方向から攻撃を牽制できる。回転ベルトに設けられた砲口は回転ミサイルとビーム砲の併用が可能であり、対艦戦闘にはミサイルが主に用いられる模様。

 

 都市帝国上部――摩天楼群は山のように盛り上がり、頂上部には特殊な形のビルが存在している。これは巨大なコントロールシステムの一部であるらしく、都市帝国の最重要区画のひとつと言えよう。地球のメガロポリスと同様に、ビルの間やその上部等をハイパーループがめぐらされ、これが移動手段として大きなウェイトを占めているらしい。

 都市帝国下部――惑星部は、クレーター内に隠顕式の砲座を多数抱える。が、それ以上に重要なのがパラノイア隊用の大型発進口だ。テレビ中の描写を見るに、複数のパラノイアが都市帝国上部専用に配備されているらしいが、ラーゼラーの発言を踏まえると、大規模な編隊を速やかに送り出せるのは下部である模様。実際、この発進口はイーターⅡの10から36倍以上の直径を持つ。また、この惑星部は基本的に巨大な空洞。

 

 

  さて、パンフレット等の画と、ヤマト2第21話のアンドロメダとの比較で推測すると……

 回転ベルトのブロック一つは横幅が130メートル前後、縦幅が90から100メートル程度だろうと設定できる。ここから推測して――都市帝国は直径1.9キロ、全高は1.2キロ、全周5.966メートルほどとなる。3倍値設定でも直径5.7キロ、全高3.6キロ、全周17.8キロとなる。

 とても小さい。

 

 当たり前と言えば当たり前だろうが、描写と設定数値が大幅にかけ離れてしまっている。

 しかも設定数値の方が大幅に大きい……。挙句、ヤマトとの比率から言って超巨大戦艦は全長7から9キロは下らない。設定数値ではちゃんと中に入るのであるが、描写に合わせた全長だと――入んねぇじゃん……

 

 反対に、アメリカ大陸クラスであった場合……白色彗星の直径は6600キロ。物凄くガス体が薄くなってしまう。描写に全く合わなくなるし、ガス体を何かしらの高エネルギーが直撃した場合……突破される危険が増す。

 

 数値の再設定といきたいところだが――これではやりようがない。

 超大型空母を最大限まで巨大化した場合の、都市帝国との比率で拡大したとしても。原作設定値である直径15キロを幾らか上回るだけだ。

 この際、原作を完全無視してざっくり、ボルネオ島=南北1200キロ、東西1100キロと同程度直径とするのが……ちょうどいいのかもしれない。 

  これならば白色彗星の直径の1/6程度に収まり、ガス体の幅や都市帝国とガス体の間隙を大きくとることが出来る。つまり、都市帝国直径1200キロ、間隙幅1200キロ、ガス体幅1500キロ。

 

 

 

 帝都の防衛

 都市帝国が要塞として極めて特徴的な事柄として、要塞上部は全くまともな守りが無いという事だ。


 いや――無防備に見える摩天楼も一定程度防衛に寄与する。

 このビル群は実際には結構な空間がそれぞれの間に存在しており、パラノイア自身の機動性も相まって十分に駆けること可能。防衛戦の場合、味方の邪魔をしないという事も意味のある事だ。また、敵の注目を引き付けるという欺瞞の効果も実際にあった。

 そもそも、このビル群はセンサー類の集積地点である以外には、どうしても防護したいと言えるほどの価値は大して無いといえる制御室や司令室は全て要塞下部に存在し、これらこそが都市帝国の心臓部であるから、ビル群は無きゃ無いでいい。もっと言えば、価値のであるセンサーも、損傷してもすぐに回復した――あるいは、無きゃ無いで戦えるレベル

 


 この摩天楼の直下、岩石部との境界にある回転ベルト。これが都市帝国防衛の要都市帝国の決め手と言える。これがなければ、都市帝国は守りも攻撃もその能力が致命的に不足してしまう。一見すると都市帝国そのものがガトランティス最後の砦に見えるが、この回転ベルトこそが砦なのである。

 

 この回転ベルトはアンドロメダの直撃にも耐え、テレザートの爆発でようやく一部が脱落する程度異様なまでに堅牢なのだ。しかも、多数の大口径ミサイル併用砲口を備えて、回転ミサイルやビーム(と表現するが、実際には波動砲に類似したモノらしい)を発射する。

 砲は連射が可能で、発射する順番も任意で決定可能らしく、発射間隔は異様なほど短い為にほぼ同時射撃。この描写からしてエネルギー補給の方法というか、構造は恐らく回転砲塔と同じだろう。ある意味、能力を極限まで拡張した巨大な輪胴砲塔と表現できるかもしれない。連射等の能力の他、砲自体も威力は極めて高く、一巡もすれば月を白熱化させることも難しくはない。威嚇である為、恐らく全力ではないだろうが、それでも2.30×1028 ジュールの半分ぐらいは出力が出ていたはず。地球を破壊できる1/100程度だろうか。

 また、ベルト上部には気流噴射口を備える。こいつだけ、地味な武器。

 

 この回転ベルトは全周の距離から計算して――61ブロックほどで構成され、1ブロックにつき1門のミサイル併用砲口と下部の開口部に設置した隠顕式ガトリング砲台、さらにサイドブロック上に対空ガトリング砲台が設置してある。

 つまるところ、回転リング部だけで武装は併用砲61門、ガトリング砲台122基という事になる。

 物凄く、攻撃力が高いといえるだろう。いや、エグイほどの火力と言えるだろう。

 


 そして併用砲以上に、気流噴射口が恐ろしく厄介何なら、白色彗星のガス体よりよっぽどたちが悪い

 ガス体喪失により都市帝国が表出すると即座に回転ベルトが起動、これに伴い噴出口から気流が噴き出し防護スクリーンを展開する。

 この展開された防護スクリーンは何と、アンドロメダ以下地球艦隊が放つショックカノンを完璧に防ぎ、突っ込んできたコスモタイガーをバラバラに粉砕できる駆逐艦護衛艦の場合、艦の規模が小さい為、コスモタイガーの二の舞になりかねない。うかつに接近すれば即死である。また、防護スクリーンは幾らか内側に傾斜しており、上部がすぼまっている為にスクリーン展開中上部から侵入することはかなり難しい

 

 結局噴射口から何が噴き出しているのかは劇中明らかにならなかった。だが、論理的に考えて恐らく、宇宙空間と大気圏内では噴出する物質は異なるだろう。

 もし、大気圏内で高速中性子の嵐なんぞ噴出したら利用可能な惑星も利用できなくなる可能性がある。別に、気流の強さや密度を確保できればいいのだから、降下した先の惑星内の大気でも利用した方がコスパ的に有利なはず。多少防衛力は下がるかもしれないが。反対に、宇宙空間では酸素などの物質は貴重品であるから、防衛のためとはいえ浪費するわけにはいかない。白色彗星のガス体が自在に形成できるのだから、宇宙空間ではその機構を気流生成に流用した方が合理的だろう。白色彗星程とはいかなくても、かなり強力な防護スクリーンを展開できることは確実だ。

 気流噴出口が塞がるか、動力伝達が不能にならない限り、どんな空間でも、いくらでも気流の防護スクリーンが展開出来る。そして、大抵の攻撃を防げるほどに、その能力は高い。最早攻撃に近い防衛手段、これによって都市帝国は身を守るのである。

 地味とか言ってごめんなさい

 

 

 一見無防備で攻撃対象に選びたくなる摩天楼。しかし実際に攻撃してみれば、回転ベルトによってことごとく退けられ、その間にガトランティス側の攻撃態勢が整ってしまう。摩天楼の悪魔のような誘導性。そして回転ベルトの異様な堅牢さ

 この二つが相互補完的に互いの弱点をカバーし、利点を最大限まで高める。いわゆる所見殺し、見事なまでの防衛計画である。
 

 


 ――関係ない話題――
 ビームないし粒子砲で薙ぎ払うという発想はガンダムやあるいはエヴァのような後発SFアニメではおなじみだが、ヤマトではなじみがない。

 旧作ヤマトでは艦隊に対しビームを発射し薙ぎ払うという戦闘は行われなかったし、恐らく行う考えすらなかったであろう。理由は正直不明。

 ちなみに、意外とSF系を見ない私にとっては、ビームで薙ぎ払う同様の描写はギャオスか仏4号(8号)ぐらいしか思い当たらなかったりする。

 

 

 ――摩天楼を破壊できても、都市帝国の機能の半分しか奪えない。半分も奪えない。攻撃しようにも、超合金性の回転リング相手では全く歯が立たない――

 


 敵が攻撃する上で唯一接近可能なのが要塞下部であり、唯一破壊可能に見えるのが要塞下部でる。しかし、ここにも多数の防衛設備が存在するのだ。

 

 下部を全体的に覆う大小のクレーターは、その底部に機銃砲座が多数仕込まれており、全く死角がないしかも、機銃砲座と言っておきながら実は中口径砲並みの威力。語のイメージと実際が果てしなくかけ離れているのだ
 この機銃砲座が耐える間に、出動するのが迎撃戦闘機パラノイアだ。雲霞のごとく飛来し、その高い運動性能によってコスモタイガーと互角に戦い、ヤマトを襲撃した。多分、歴戦のヤマト航空隊でなければ突破できなかった可能性が高い。

 ただし、機銃砲座の防護力は高くはなく、迎撃機発進口を含めてショックカノンの攻撃やコスモタイガーⅡの攻撃でも十分破壊できる

 やはり、要塞下部は全般的に防護力が低いと言わざるを得ない。狙うなら、要塞下部。だが、破壊するには圧倒的な大火力と対峙する必要がある為、決して容易ではないのだ。

 

 

 なお、底部の大型発進口は比率から言って直径は227メートルないし817メートルに及ぶ。原作設定値でありながら。つまり、超大型空母の艦幅約100メートルを上回る。妥当化した超大型空母の艦幅だとかなりきついが……それでも発進口の最大値を取れば、3倍値の巨大化戦闘艦群でも一通りこの発進口を通過出来てしまう。

 容積的に言えば――ざっくり計算でも直径15キロだと47京1000兆立米、36キロなら65垓1110京4000兆億立米。1.9キロならば95億7211万立米、5.7キロなら25兆8447億立米となるだろう。大戦艦は多めに見積もって400万立米ぐらいになるだろう。3倍値で3億3000万立米。超大型空母も2000万から8億立米程度だ。

 という事は、この巨大空洞の内部に相当数の戦闘艦艇を係留できる。どう見積もっても、第6遊動機動隊は確実に収容できると断言できる。

 ウルトラC的発想だが、さらばの第6遊動機動隊出撃シーンはこの都市帝国下部で行われた事――と言うのは自分で述べていても、さすがにウルトラC過ぎてどうかと思うが、数値的には問題はない。それぐらい巨大な寸法なのだ。

 

 

 

 防衛プラン
 総括として、最も恐ろしい防衛兵器は確固たる防衛プランだろう。別にガトランティスに限った話ではなく、現実世界においても同じこと。


 つまり――ガス体が取り払われたとしても即時回転ベルトを起動させ、防護スクリーンを展開し防護態勢を整える。しかる後にミサイル発射シークエンスに移り迎撃を開始。遠方での敵制圧に失敗した場合、直ちに近接戦闘に移行。要塞下部の機銃砲座を展開し、戦況をうかがいながらパラノイアからなる防空隊を投入し敵を撃破する。

 この一連の一時的な敗北・劣勢を意識・想定した防衛プランの事である。また、この流れる様な作戦展開は確実に、あらかじめ防衛プランを立てていなければ、対応は不可能な内容でもある。


 あの騒がしいというか、一々オーバーな反応を示すサーベラーら高官2名ですら、特にガス体消失には驚かなかった。という事は、この極めて強力な白色彗星=ガス体を失う可能性というものを常にあり得ることとして計算に組み込んでいると説明できるだろうであるならば、防衛計画を速やかに実行に移せたのも当然だ。あらかじめ策定しているのだから。全てにおいて、描写として何ら不可解な点はない。

 確かに、イケイケなガトランティスからすればかなり後ろ向きなプランである。だが、都市帝国は替えのない拠点なのだから守り抜かなければならない、ガス体とて完全無欠ではない。つまり、万が一を考えないというのはもはや罪に近い

 

 一方、この後ろ向きなプランにも前向きな側面もある。何せ、普通に考えて白色彗星を崩壊させられるのは並みの勢力には不可能だ。また、その並みでは無い勢力も、白色彗星を撃破するのは困難。まして強力な前衛艦隊と交戦後なのだから、その困難さは想像を絶する。

 たとえ、土方総司令率いる地球艦隊のように、白色彗星のガス体を取り払ったとして――この時点で艦隊の疲弊は相当な値まで高まっている。最早、都市帝国の攻撃に有効な反撃が出来ないほどに。これは多重化したガトランティスの攻撃・防護兵器を考えれば当然の帰結だ。

 ならば、単体では必ずしも破壊的ではない回転ミサイルも気流のスクリーンも、どちらも本来以上の十二分に強力な防衛手段になる疲弊しきった艦隊には回転ベルトを破壊するのは不可能に近い。たとえ、要塞下部に焦点を定めたとして――艦隊で挑む敵であれば、要塞下部に到達する前に戦力の喪失等の要因で攻撃を断念するだろう、単艦で突っ込むのは普通はあり得ない。

 あり得ない事象を取っ払い、確実性の高い事象のみを組み込めば、回転ベルトは十分すぎるほど信頼に足る防衛設備と言える。また、要塞下部も脆弱性は否めないが、致命的とまでは言えない程度。

 ヤマトさえ、真田さんさえいなければ……。

 

 だからこそ、内部侵入されるまで一切の戦闘能力を失わずに攻撃を続行できたし、味方も大して狼狽することもなかった防衛プランはベースとして優秀であり、過不足ない為恐らく代々受け継がれていたのだろう。

 しかしながら――このプランを実行する際のヒューマンエラー、或いは敵の運と言う不可抗力には……敵わなかったのだ。

 

 

 あくまで作品をガトランティス中心に鑑賞すると――残念ながら白色彗星の完璧に近い能力に比べ、都市帝国の能力は限定的で防衛に焦点を絞っている後ろ向きな設計が非常に目立つ。前者は攻撃的性格が強く、制圧と言う意味では問答無用の力を持っていた。しかし後者は、白色彗星と比較すればするほど、普通の要塞に見えてくる。悲しいかな、他のSF作品と比較しても突出するものは大してない。

 この見返した時、思い返した時のパッとしない雰囲気は――ひとえに、都市帝国は白色彗星ありきな存在だからである。表に出る時は守勢的運用にならざるを得ないという点が、基本的に好戦的で攻撃的なガトランティスのイメージと乖離してしまっている。拠点としてはふさわしい能力を持っているが一旦の負けて態勢を整えるための手段と言うのが性格として強い

 劇中、圧倒的かつ絶望的な存在感を放っていたが、それはあくまでヤマトがボロボロな状態だったからである。一種のブーストが演出に加わっていたのだだからと言って、都市帝国の価値が下がるわけでは無いが


 がんばって色々理由付けをしたが、整合性は容易に取れる一方で凄みが白色彗星のそれとはかなり乖離がある。ガトランティス視点で見ているからなのかもしれないが、少し絶望感に欠けてしまった。ロマンを残した方がよかったかも……。
 さらに、別の問題が指摘されることがある。それは、別の記事に纏めるとする

 

 

 

 都市帝国の弱点

 この強大な都市帝国にも弱点はある。『真上と真下』、都市帝国上部のセンサー集積区画と大型発進口。前者は都市帝国の防衛機能を削ぐのに有効であろうし、後者は当然内部破壊の鍵になる。

 そして――これら以外にも、弱点は存在する……

 

 

 一つは電源問題。
 内部に超巨大戦艦を有し、上部は居住区とセンサー集積、下部は艦隊の停泊地。だとすれば、動力炉に割けるスペースは思った以上に少ないのだ。エネルギー伝送網の如何ともしがたい脆弱性は動力炉をブロック化しようが、バックアップを作ろうが、結局のところ大して役に立たないと考えられる。

 

 

 もう一つは内部への侵入。都市帝国内部へ入られないように、何重もの防衛プランを張っているし、恐らく都市帝国の住人は全員軍属だろう。ならば、彗星帝国に対して破壊工作はまず行われないとみて不思議はない。イデオロギーで染まった人間は基本的に当たり前の判断や考察が出来なくなってしまうのだから。

 

 要塞は大抵、内部に侵入されると一発でその機能を失う。コンスタンティノープルを例に出すまでもないはずだ。また、考えようによってはすでに都市帝国は要塞としての立ち位置ではなくなってしまったという可能性もある。
 たとえばパリやプラハ、ウィーン。これらは元来城塞としてして存立したが、現代においてこれらの町が急に城塞としての機能を回復できるかといえば――無理だろう。今更壁で囲って何になるのか、と言う話だ。

 

 都市帝国そのものは単なる移動大本営として、攻撃はガス体に全て任せていた可能性が想定でき、ヤマト2におけるサーベラーのテレザート踏みつぶしも、白色彗星としての要塞の威力には全幅の信頼を寄せていたと説明できる。

 で、地球艦隊やあるいはヤマトによって選択肢の中でかなり悪い方の予想が的中、都市帝国が再び要塞としての能力を発揮するように迫られた。という推測だ。


 たった一隻で死に物狂いで喰らい付いてくる戦艦を想定しろというのもなかなか難しい。そもそも論としてガス体がそう頻繁に取り払われるという事態も想定しがたい。これら予想しがたい出来事がガトランティスにとってはたまたま地球にとっては死力を尽くした結果、現出した。そう考えた方が自然だろう。

 

 


 都市帝国はそのインパクトは――地球人よ、故郷に還れ―宇宙都市3の扉絵にクリソツだったとしてもかなり強い。次から次へと出てきて、ゲームじゃねぇんだから、という批判もごもっともである。
 しかし、最強の敵の本拠地として都市帝国はあまりにも強大化したイデオロギー帝国の象徴として極めて秀逸なデザインであると評せよう。


 どんな設定も、画面に出せなきゃ意味がない。という指摘にはぐうの音も出ないだが。