ボラー連邦兵器群 戦闘空母――前衛配備型空母――
戦闘空母は大型空母とは異なる、火力強化版の航空戦力基地であり、恐らく前線に立って敵と対峙する艦としても攻撃的な戦闘艦である。
――データ――
艦級名:不明
全長:不明
エンジンノズル:超大型1基、補助ノズル2基(仔細不明)
武装:艦央部格納式砲塔2基、格納式小口径砲(仔細不明)、(第二主砲基部目玉様砲片舷1基、後部艦体武装格納部片舷4基、艦前部並列格納式副砲2基)
搭載機 :中型戦闘機Aタイプ、小型戦闘機、上陸用舟艇
搭載機数 :不明
後部艦体は円形(艦尾側は一部平ら)、前部艦体は半円形で、艦首に開口部が設けられ内部が赤い。艦橋は戦艦のそれと同一。この二つの艦体を比較的太い通路部で結び、一つの艦体としている。後部艦体円盤の前縁はインテークらしい、また、半円の直径部もインテークの模様。艦橋後部から特殊なエンジンノズルが伸び、その左右を通常のエンジンノズルが挟む。前部と後部艦体の下部には平たい矩形の艦体が張り付けられているが、どういう意味なのかは不明。インテークかも。また、エンジンに繋がっているだろう底部の張り出しも同やらインテークらしい。
全体として青く塗られ、エンジンノズルが黒い。艦橋の形は戦艦タイプBに近いが、レーダーアンテナの長さはタイプAばりのながさ。
名称は特になく、戦闘空母と呼ばれることすら劇中ではない。海外でも戦闘空母〈Bolar〉としか表現されない。何だか可哀想な感じである。
武装
武装はいつものプレート砲塔2基4門。副砲らしいプレートが見えなくもない為、これが2基4門。可能性として、艦首方向への投射力はこれで最大8門となる為、下手な戦艦より火力が高い。ますます肩身の狭くなるタイプA。
しかし、この艦の場合はどうやらミサイル兵装は本当にない模様で、だとすれば砲撃特化型の戦闘空母となってしまう。もしかするとミサイル兵装があるかもしれない戦艦や大型空母より、後れを取ることは間違いないだろう。
何のために戦闘空母としたのか……わからない。
全長の推定
第22話が比較の対象になるか。いや、ならないか……。9対4でがま口、前部艦体と後部艦体は3対5程度か。全長と幅の比率は7対3。これ前提。
バルコム艦の場合、大型空母とさほど変わらない全長らしいが、発進口はほぼ倍。形状として戦闘空母はバルコム艦に近い為、予想として挙げられるのは発進口が大型空母と同じならば50メートル、より大型ならば65メートル前後となるだろう。故に比率から言って前部艦体の幅は140メートル程度が予想可能。後部艦体は230メートル程度であろう、これらの数値から考えて全長は530メートルと想定できる。
問題なのは、前々から述べているように、タイプBの全長が600メートルであった場合の事。この場合、全長は1400メートルの幅約600メートルとなる。単なる概算というか推測である為、大きさは当然前後する。
とはいえ結局、大型空母と大して変わらない大きさらしい。
バルコム艦比較全長:約530メートル(再設定値:約1300メートル)
バルコム艦比較全幅:約140メートル/230メートル(再設定値:350メートル/570メートル)
第13話タイプB比較全長:約1400メートル(再設定値:3500メートル)
第13話前提全幅:約320メートル/600メートル(再設定値:700メートル/1500メートル)
艦載機運用能力
運用される中型戦闘機タイプAあるいはタイプBもしくは小型戦闘機の全長設定が全く分からない。描写からしてコスモタイガーと大差ない。つまるところ全長17メートル程度の幅8メートル程度。これらなら問題ないが大型機だと、艦体の形状からして大して積めない。発進は可能だろうが、いかんせん格納部の長さが足りないのである。
通常通りの機体を積むことにしよう。
10機ぐらい一気に発艦できるぐらいの開口部から発艦するが、どうもレーンが3つほど用意されている模様。多分、滑走路上の自由駐機ではないだろうから、機体をセットしてカタパルトで飛ばすのだろう。であれば、たいして発艦距離は必要ない。
格納スペースとして予想できるのは前部艦体。物凄く有機的な形状のおかげで、容積がいまいちつかめない――ため、開口部が大型のパターンを見ると、短手4列の長手14機2段で合計112機は概ね十分に格納できるだろう。仮に再設定を加えるならば、機数は大体4倍の448機が見込まれる。仮にタイプBが600メートルだった場合は、500機程は十分に収容可能だろう。
恐らく、後部艦体は格納スペースにはならないだろう。だってエンジンがかなり巨大でかつ、艦橋がある為容積をかなり取られるだろうから、艦載機格納に回すだけの余力はないとみ有られる。
もしかすると着艦口は艦底部にあるのかもしれないが、やっぱり不明。
バルコム艦比較機数:約110機(再設定値:440機)
第13話前提機数:約500機(再設定値:2000機)
この大型空母と比較して微妙な機数と微妙な火力では正直存在意義が不明。大型機を積んで艦載内容を変化させる必要が有るだろう。
立ち位置・運用
はっきり言って、大した使い道がない。だって大型空母が結構火力が高いうえに、莫大な艦載機運用能力を有している。これでもう十分ではないだろうか。
この戦闘空母が大型空母より優れている点は、正規軍の空母相手に2門ばかり艦首方向への投射力が高いだけ。バース星守備艦隊の大型空母では、砲門数は互角どころか突起様砲2門が加わっているため――もし、戦闘空母の艦首にある小さいプレート的な突起が副砲でなかった場合、完敗である。
強いて言えば、一隻失っても艦隊全体の艦載機運用能力から言えば、損失は少ない。空母であったとしても、戦艦並みの火力を供給する戦闘艦として前線に配置して敵艦隊と戦うことが可能だろう。
あんまりいい意味での作戦参加の利点ではないが。まあ、差し当たって無理やり前線に投入して損害覚悟で頑張ってもらうほかない。
劇中の活躍
初登場は第22話の後半。第一は何年か前の回想シーン。ハーキンスの親戚みたいな若めの指揮官が乗り組んだ旗艦仕様の真っ赤なこの艦が登場、後部艦体底部の箱から円盤型の青いシャトルを射出し、ファンタムにルダ王女を流刑にしていた。これが一番の活躍シーンだろう。
第二の登場は同話中のラスト。ハーキンスがルダ王女の件を思い出し、言われて思い出した首相が万が一ヤマトがルダ王女を奪取した場合の危険性を鑑みて出撃させた第8打撃艦隊の援軍たる第1、第2主力艦隊を構成する戦闘艦として出動。
続く第23話にも登場スカラゲック海峡星団域にてガルマン・ガミラス北部方面艦隊やヤマトと交戦し、全滅した。
大型空母があまりに汎用過ぎて……コイツの存在意義がちょっと判んないや。