旧作ヤマト考察協会

第一作から完結編まで、旧作宇宙戦艦ヤマトを出来る範囲で現実的に考察するブログです。

銀河系大戦(ヤマトⅢ)参加部隊 ガルマン・ガミラス――東部戦線――

 

 ガルマン・ガミラス東部戦線/東部方面軍はオリオン腕方面に向かう攻略ルートを据えた大型戦力である。ボラー連邦の非直轄領の自治地域を征服するのが目的であり、同時にボラー連邦の勢力分断を担う戦略的に極めて重要な戦線。文明度数もかなり発達した手ごわい惑星が多いとされた。

 残念ながら東部方面軍はガイデルやフラーケン、ダゴンなどガルマン・ガミラスの恥さらしな指揮官が多い部隊であり、騎士道精神あふれるデスラー総統の部下としてはふさわしくない感がある

 

 

 

 名称:東部戦線/東部方面軍
 規模:複数個艦隊
 戦力:不明
 隷下部隊:第18機甲師団艦隊(司令官ダゴン将軍)、次元潜航艇戦隊(司令官フラーケン少佐)
 配備地/作戦域:不明(オリオン腕を作戦域に含む)
 指揮官:ガイデル提督
 所属:不明

 

 言及および描写
 第1話より隷下部隊である第18機甲師団艦隊がボラー艦隊と交戦。軍団の存在については第4話の御前会議似て初めて登場、3つの美しい星を総統に献上すべく勇んで侵攻作戦を展開した。

 続く第9話にてオリオン腕の支配権をおおむね獲得していると――本当はオリオン腕辺境惑星には手を出してはいけなかったのだが、忘れていた模様。

 第12話で80パーセントの支配権を確立したが、ヤマトに阻まれ振るわず。しかもこの時ちゃんと理由を説明していれば激怒されることはなかったが……第15話で赤っ恥を描く羽目になる。

 

 

 名称:第18機甲師団艦隊
 規模:複数艦隊級
 戦力:中型戦闘艦多数、駆逐艦数十隻、惑星破壊ミサイル母艦4
 配備地/作戦域:東部戦線(オリオン腕方面)
 指揮官:ダゴン将軍
 上位組織:東部方面軍(司令官:ガイデル)

 

 猛将ダゴン将軍に率いられた強力な戦闘艦隊。中型以下の戦闘艦でほとんど揃えた機動性を重視したとみられる戦闘艦隊で、バース星守備艦隊を蹴散らし太陽系方面までその戦域を拡大すべく快進撃を続けた。

 名称でよくわからないのが、機甲師団艦隊という点機甲師団隷下の艦隊なのか、機甲師団艦隊という艦隊の性質を表す名称なのか。結局劇中では語られなかった

 

 戦力構成
 先にも述べたように、機動性を重視した艦隊であることが推測できる。この艦隊においては中型戦闘艦は戦艦に準じた扱いをされており、駆逐艦もまた攻撃方法によっては主力艦級の戦闘を強いられるパターンが有る。ミサイル兵装も十分に保有しているため、艦隊として航空戦力以外は結構多彩な攻撃をすることが可能。
 戦艦クラスの艦艇や空母が全くないが、これはある意味彼らが進撃する地域で最も強力な国家バース星が、彼らと同様に航空戦力を有していない点から言って妥当だろう。また、明らかに快速であろう小型ないし中型艦ばかりの編成である為ごり押しかつ、機動戦に強いて敵を翻弄することで――敵航空戦力を突破して敵艦隊本隊への攻撃も不可能ではないだろう。それを考えると、空母はダゴン艦隊に限って言えば、必要性は薄かった。
 一方、ダゴンも空母を運用するという頭はあるにはあって、第6話でヤマトとの戦闘中に悔いていた。


 そうはいっても、いざとなれば周辺の小惑星にわざと惑星破壊ミサイルをブチ当てて艦隊を消滅させる荒業が有る為、彼らにとっては航空戦力の有無や彼我の戦力比は最悪、五分五分に持ち込むことは可能。 

 ヤマトとの交戦以降、コスモタイガーの厄介さに気が付いたダゴンは航空戦力の欠如をガイデルに報告。タイミングよく総統が新鋭空母を東部方面軍に配属させた。この新戦力を取り込み、ダゴンはヤマトとの再選に挑んだ。
 艦隊の航空戦力はヤマトより圧倒的に上で、しかも瞬間物質移送器を保有しているため、かつてのドメル艦隊のように有機的な運用が可能だった。が、ダゴンに明確なヴィジョンがない為に、せっかくの航空戦力も無駄になってしまう

 

 戦術
 ひたすら機動戦ガミラス帝国時代と同様で、猛烈な機動戦・電撃戦である

 陣形を組んでがっつり組み合うより、徹底して敵艦隊を速度で押しつぶす。それができない場合、惑星破壊ミサイルをぶっぱなし、すべてをリセットする。
 ダゴン、勇猛であることは間違いない。が、実はあんまり指揮官としての腕は高くはないのではないだろうか。
 第1話冒頭、あれはラム艦長に対して正攻法で挑み、見事に押し戻されている。平たく言えば、電撃戦に失敗したのだ。あれ以降は、バース星守備艦隊もその戦力が著しい低下の一途をたどった為電撃戦で押し戻されることはなかったが――それでも第3話で逆襲され、必ずしも容易な勝利では無かった。
 ちょっと通り一遍に過ぎる戦術ではないだろうか

 

 劇中の活躍 
 第1話に登場、バース星前面域で交戦。第2話にてバース星空域で交戦、さらにアルファ星第4惑星を攻撃。第3話冒頭でも戦闘シーンが回想として流れ、所属艦のうち2隻が太陽系へワープアウト。ボラー艦と差し違え、もう一隻は地球へと進入、しかし雷撃艇の猛攻で爆散した。第4話の冒頭にも登場、第5話ではラジェンドラ号を追って太陽系へ侵入し、続く第6話ラジェンドラ号撃破の目的を完遂するも味方駆逐艦の多数が戦没する羽目になった。
 第7話バーナード星第1惑星に築いた前進基地にて態勢を立て直すべく艦隊を集結。残存数十の駆逐艦が画面に登場したが、第8話での戦闘は新反射衛生砲であった為出番なし。翌第9話では前進基地が波動砲で粉砕されるに及び、砲は基地ごと消滅。艦隊の行方は語られなかったが、基地の爆発の巻き添えを食ったと思われる。

 残念ながら、ヤマトに完全敗北

 

 


 名称:第17空母艦隊
 規模:1個戦隊級
 戦力:戦闘空母3、円盤旗艦1、二連3段空母1
 配備地/作戦域:東部戦線(オリオン腕方面)
 指揮官:ダゴン将軍
 上位組織:東部方面軍(司令官:ガイデル)ないし第18機甲師団

 

 総統より下された新鋭艦隊で、やはり航空戦力を育て切れていないガルマン・ガミラスの中でも特殊な戦力構成になっている。かつて七色星団決戦で出撃したドメル艦隊と同様の空母中心の戦闘艦隊である。

 

 戦力構成・運用
 空母が4杯。ただ、戦闘空母がいまいち航空戦力の供給源にならない可能性もあるが――戦闘空母が1隻当たりおよそ40機、2連3段空母が60機から120機程を見込まれる。そのため、最小で180機から最大で240機を期待できる。対空能力があるにはあるが、強力とは言えないボラー艦隊相手ならば、確かに集中運用すればかなり効果的な一撃を加えられるだろう。全てを防空に回したとすれば、鉄壁とまではいわないまでも、早々に防衛ラインを突破されることはないはず。


 特筆すべきは、空母4杯中3隻が砲戦能力を持つことだろう。艦首方向へ18門の割合に長距離砲を保有しているという事であるから、これはたとえ護衛艦艇が少数であったとしても艦隊が集結した状態であれば十分この空母艦隊だけでさばけるはずだ。
 当然、護衛艦艇は欲しい。

 しかし、都合がつかなかったとしても自衛能力は高い。仮にごく少数でも駆逐艦が随伴するだけで、大きな火力を担保でき、敵艦隊との直接砲戦であってもそれなりに生存が見込める。何なら撃破も可能。この空母艦隊単独でも戦力化可能だが、出来れば別の戦闘艦隊と組み合わせて運用したいだろう。

 

 ダゴンの指揮下に入ったのが運の尽き。

 

 劇中の活躍
 第10話にて、総統より新しく下された空母艦隊であり、総統はこの艦隊によって東部方面軍の戦力の総合力をアップさせようと試みた。
 ところが、ガイデルはこの艦隊をそのままダゴンに渡す。この艦隊の航空戦力は奇襲が可能である為、ヤマトを効果的に攻撃する可能で、実際に圧倒した。しかし、航空部隊司令官が航空戦力でのヤマト撃滅を忖度半分で断念し艦隊による砲撃戦を求めた――これが運の尽き。第11話にてヤマトを鹵獲しようと試み、その大きな油断を突かれて見事に艦隊が全滅。白鳥座ブラックホールへヤマトを誘引し起死回生の一手を打とうと試みたが、これまた真田さんのアイディアで失敗。
 結果、第17空母艦隊は消滅してしまった。
 彼らが撃破できたのは第10話での宇宙気象観測船及び観測ステーションのみ

 


 名称:不明
 規模:1個戦隊級
 戦力:次元潜航艇11ないし10
 配備地/作戦域:東部戦線
 指揮官:フラーケン少佐
 所属:東部方面軍

 キザ野郎の戦隊。口先だけのガイデルにはふさわしい、卑怯な戦力

 

 戦力の構成
 次元潜航艇のみで編成された戦隊で、通常空間における戦力としては全く持って期待できない。亜空間断層に先行している間も、亜空間魚雷がない限り、外部へ攻勢は不可能。使い勝手が悪い上に、戦い方がひたすら卑怯

 隊司令の性格すらも卑怯で使い勝手が悪い。

 

 登場
 第14話及び第15話に登場。あとは知らん。確かにヤマトに勝った――いや、ただ東部方面軍機動要塞へと誘引しただけ。勝ったとは言えない。

 

 ヤマトに勝ったというのはあくまで大帝星ガトランティスや、ヤマト2におけるデスラー総統のような正面切って打ち破った存在に対して相応しい表現

 この次元潜航艇は勝ったというより、実際は逃げただけ。ディンギル帝国のルガール大総統はアクエリアス上空で、確かに汚いタイミングで卑怯な攻撃を仕掛けて来たが、正面切って戦おうとしただけよっぽどマシ