旧作ヤマト考察協会

第一作から完結編まで、旧作宇宙戦艦ヤマトを出来る範囲で現実的に考察するブログです。

ストーリー考察Ⅷ ガルマン・ガミラス本星――ヤマトの問題児たち――

 

 

 第15話でハゲガイデルにとっ捕まったヤマト

 艦内はお通夜状態、意気消沈。ところが、ガイデルやフラーケンが自信満々でヤマト捕獲をデスラー総統に報告した所――いつ私がヤマトを襲えといった!と総統は激怒。手にしていたグラスは床に叩きつけられてしまう。

 さらにいつ捕獲しろといった! オリオン腕最辺境の恒星系には手を出すなといったはずだ!と重ねて激怒される。そして最後には呆れられて、ヤマトとの通信をつなぐようにガイデルは指示されてしまう。

 普段のあのもったいぶった調子があだとなり、総統の機嫌を極限まで悪くしたガイデル。非常に屈辱的な事に、ガルマン・ガミラスまでの道中をヤマトに案内する役目を仰せつかるが――彼の立つ瀬は全く無かった。

 ざまぁ哀れガイデル

 

 

 あれ? 御前会議で話出てなかったっけ?

 という御指摘もあろう。しかし、よーく思い出してほしいよーく、よーく、思い出してほしい。そうすれば……確かに御前会議ではオリオン腕最辺境の恒星系の話は出てはいなかった、という事が判るはず。オリオン腕自体に対する進出は許可されていたが、最辺境の恒星系はそれに含まないという見方も可能で、ガイデルが勝手に総統の発言を拡大解釈したと言える。

 霞ヶ関文学みたいな、詭弁に近い屁理屈だが。

 

 正直な話、普通はガイデルやダゴンの性格を考えれば、勢い余って太陽系あたりまで進出していても不思議はないのだが……。総統に早めに気が付いていただきたかったが……。

 ただし根本的な話として、結論というか前提として――予め言い含められたことを、勝手に拡大解釈して半ば無視したガイデルの方が悪いし、報告をせずに思わせぶりな口ぶりで中途半端な事をのたまい続けたこのハゲが諸悪の根源である

 この件に関しては事前の予防策には乏しく……御前会議等でガイデルを問い詰めたならば、彼の面子をつぶしかねない。ガイデルの性格上、余計に事態を悪くしかねないし、衆人環境での叱責は人心掌握術としては下策。つまり、総統に打つ手があったかといえば疑問で、ガイデルの誠実さに期待する他なかったともいえる。

 まあ、幾ら総統でもすべてを完璧にこなすのは不可能だろう。加えて、あのプライドの高い総統がヤマトクルーに平謝りだったのである。これで十分、贖罪完了であろう(我ながら大甘裁定)

 

 

 

 第16話――ガルマン・ガミラス本星へと迎えられたヤマト。

 土門や揚羽がぴーちくぱーちくうるせぇが、コイツは地球の歴史を知らんのか極めて正直かつ単純な感情を発露させるつまり、二人ともガルマン・ガミラスとのし烈な戦闘の結果、完全に彼らを悪と捉えていたのである

 判らんではない。しかしながら真田さんの言う通り、戦うべき理由があったのがガミラスにとっての対地球戦役。次いで民族の名誉をかけた戦いがガトランティスの同盟国としての戦役参戦。そしてイスカンダル援護の為のヤマトとの共闘……これらを知っていれば、普通に考えれば、デスラー総統がまさか本気で地球の敵となるはずが無い事は判るはず

 

 一般論として、戦争指導者は平和の破壊者としての見方はあるかもしれない。だが、戦争が必ずしも破壊のみをもたらすかと言えばそうではない。

 平和とは何か。これは秩序と安定と言い換えることが可能だろう。平和、或いは秩序と安定は明るいイメージを持つ言葉であるが、これが実現する場面は必ずしも開明的な世界とは限らない。

 抑圧的な共産主義警察国家はある意味、その存在の前提が秩序と安定やその希求だし、ブラジルのマフィアやタリバンですら独自の秩序を以て所領を統治し安定を一定程度実現している。しかしながら、これらを平和とは普通呼ばない。もっと、開明的な社会体制を背にした平和を周辺社会は求めるだろうし、それらを知った内部の人間も求めるだろう。

 退廃的社会体制を打破するため、開明的な社会体制を求める闘争は、これは通常革命と呼ばれ、明るいイメージで語られる。だが、結局のところ血なまぐさい争い、と冷めた見方もできるだろう。

 

 つまり、宇宙に戦乱をまき散らすことと平和を希求することとは別に相反しないという事を言いたかった。

 (秩序と秩序の闘争を戦乱、全てを統べる新秩序が平和であると仮定した場合)。大体の平和は戦乱の後に生まれ、平和の中で生じた軋轢が次の戦乱を生む。その戦乱を平定してこそ新たな平和が生まれる。という事。

 そもそも論として、地球の新惑星探査は開拓を目的としたもの。人類が居なければ、他はいいのか? 当該惑星の生態系を変えてしまうかもしれない、むしろ変える可能性が大なのに――これは一種の侵略それを是認しておきながら、総統を避難するという行為はあまりに偽善的過ぎる。他者に手を差し伸べるタイプの偽善行為ではないため、徹底的に誰も得しない偽善

 

 それに加えて、指導者が謝るという事がどれほど困難を極めるのか、これは有史以前から2020年、そして恐らく23世紀初頭にかけても同じことだろう。まして相手は銀河の盟主を自任するデスラー総統。それを考えれば、指導者が目の前でしかも明らかに年下相手に部下の不始末を平謝りしているのだ。それを見れば、全面的とは言わずと言えど、有る程度は水に流せるはずだ。流して当然というか、そうしなければ実社会においても話が前に進まない。

 そりゃ、肉親を失った土門は無理だろう。これは当然だし、仕方だない。肉親を二人ともいっぺんに失い、それを一年と経たずに忘れろだの、水に流せは酷だ。彼に関しては別。

 

 

 他方、少なくとも古代は水に流した。かつての戦役で肉親を遊星爆弾で失い、更に歴戦を共にした平田まで失ったのに。

 確かに土門にとって平田は尊敬できる先輩だった、スパルタ無しで根性を叩きなおしてくれた大恩人といえる。しかし、それならば平田と同期の古代はよっぽどつらいはず。恐らく、あのガトランティス戦役の生き残り18名を構成する一人であろうし、つまるところ古代にとって最も親友といって差し支えない間柄であろうと考えられる。また、第11番惑星域での戦闘で散った平田を除く多くの部下たちは、ウラリア戦役を生き抜いた間柄でもある。皆、古代にとっては土門にとっての平田以上に親しく、失い難いクルーだったはずだろう。

 古代と土門の経験の差といえばそうだが、苦しい先輩の気持ちを考えれば、しかもデスラー総統は古代の友人――であるならば、わざわざ面と向かって苦言を呈するのは慎むのが当然だったのではないだろうか。不満を持つのは当然かもしれないが。

 

 これは私の個人的な見方であるが……どちらかといえば、古代の方から歩み寄ってその心情をくみ取る、という方が演出としても行動としても効果的だし好意的に感じられただろう。

 

 

 

 まあ、観閲式(軍事パレード)に招待したのは総統の悪手だったね

 その軍事力によって危機に瀕している人たちの前に、威風堂々たる軍団を展開するのだから。威嚇と取られても仕方がない――というより、敵に対する威嚇が目的の半分だもの。

 これは総統とヤマトクルーの認識や考え方の差がナチュラルに現れたシーンで、うまい演出

 

 

 普通、建国記念の祝典には軍事パレードがつきものである。そもそも軍事パレードはどんな国においても普通に行われるものだ。別に特別なものではない。

 永世中立国オーストリアだって陸軍閲兵式はある。戦争を捨てた我らが日本も建国行事とは別ではあるが、陸海空自衛隊の閲兵式はある。自由と民主主義の国アメリ、平等を旨とする共産主義の本拠地中国伝統と現代の入り混じるインドでも軍事パレードはある。

 他者にとっては確かに、自国の戦力或いは防衛力は脅威に映るだろうが、自国民にとっては当然安心材料以外の何物でもない。これを誇示する、当たり前中の当たり前。

 

 言い方は悪いが……本来は過剰反応するヤマトクルーの方がおかしい。だって自分たちの乗って来た艦は敵艦隊どころか惑星に大ダメージを与えることが出来る極めて強力な武器なのだから。軍事力の行使自体に関しては、お前が言うな状態。

 

 ただ、アレルギー状態になっているヤマトクルーに見せたのは確かにまずかっただろう。返す返すもこれはまずかった。ここは総統の特別の配慮があっても良かったかもしれない。アレルギー状態の土門を連れて行った古代にも非はあるが。

 

 

 

 

 そして、ガルマン・ガミラス最大の事件が発生し、シリーズ中最大のヤマトクルーの偽善的なセリフが発せられる驚きのエピソードへと移る。

 第17話である

 

 初めて、ヤマトの艦橋へと足を踏み入れたデスラー総統

 沖田艦長の碑に膝を折り――そしてヤマト発進の理由を尋ねる。本当に知らなかったらしいが、ヤマトが発進することは地球の危機であると、今までの経験上わかっていた総統。彼は古代から地球の状況を知らされ、その償いをするために太陽制御を申し出た。

  この際の奇妙なストーリー展開として、古代がこれを好意として受け取った事があげられるだって、すでにデスラー総統は償いとして、申し出ているのだから、好意として受け取る余地があるようには思えない。うーん……人の話聞いてるのかこの青年は。あと、土門のバカが自力どうのこうの――自力で出来てないから、ヤマトが出撃する羽目になったんだろうに。大体、地球を救えるという最大のチャンスと、ただ人類が不確定な望みにすがっている現状のどちらを取るかという選択の時に最悪な選択をしようというのだから話にならない。

 南部は元から頭が砲弾で出来ている人間だから論外、そりゃあ、あいつは土門に同調するだろう。残念ながら総統の話の筋を理解しているのは真田さんだけだし、彼の頭の中では初めからリスクの検討段階に入っている――さすが真田さん。そして、感情ではぎこちなくとも、取るべき手段を頭で理解しているのは佐渡先生と古代‟夫妻”と島ぐらい。こちらも、さすがにヤマトのリーダー格だけはある。

 

 

  非常にストーリー展開がもどかしさと矛盾と余計な描写・セリフにあふれているが……これは序の口であるこっから先がひどい話、とっ散らかった話の本番なのだ

 

 総統府で古代進は、なぜ強大な科学力を平和のために使わないのかと問う。

 気持ちはわからんでもないしかし、総統が答えたように現実問題としてボラー連邦の脅威が目の前に迫っているのだ。挙句、二人+雪とタランが一緒にいるそのタイミングでボラー連邦のワープミサイルがガルマン・ガミラス本星へと飛来する。物凄く間の悪い事に、太陽制御工作船団の発進間近という時だったから最悪。

 仮にボラー連邦が無抵抗であるとか、物凄く繁栄した平等で貧しさとは縁のない平和な国で、総統がそれを乱してまで天の川銀河に覇を唱えたのであれば――これは古代にお説教されてしかるべきだろう

 だが、現実のボラーは見事なまでに暴政をしく抑圧的な国家。ビックリするほどソ連のダメな所を投影し、そのダメな所からもたらされるある意味での利点を合わせた、統治は安定するかもしれないが国民のより拠り所としての国家……というには、褒められた存在では無かった

 だから、総統は親戚の民族を開放し、そして総統に歯向かわない限りにおける自由主義の国家を建設したのだ。正直、色々先軍的国家に対しては思うところはあるが、ボラーの場合は首相には向かわない事に加えて利用価値が高い事という条件があるようで、それを考えればガルマン・ガミラスの方がまだマシ

 

 この前段階があり、かつ現在進行形で両国は戦争を継続中この後判明することなのだが、実は総統はいつか決戦をする必要があるとは思っていたが、今でなくてもいいという考えがあっただがベムラーゼ首相は違う。今すぐにでも状況が整えば決戦を行ってガルマン・ガミラスを滅ぼしたかったのだ

 これはどうやっても平和的な戦争の終局は無理だろう

  度々言及されるこの認識の差は、ベムラーゼ首相が指導者ではなく政治家で、デスラー総統が政治家ではなく指導者であるという事をうまく表現していると思う。

 

 なのに平和的に技術を用いろって、無理だろ少なくとも、差し当たっては。何なら、その差し当たっての先を見据えて総統は今戦争を行っている。詭弁といえば詭弁だが、古代の理念全振り要請も詭弁といえば詭弁。

 

 

 

 さて、ボラー連邦が突如として辺境から惑星間ミサイルをぶっ放し、ガルマン・ガミラス本星に対して猛攻撃を仕掛けてくる。これが現実なのだよ

 この絶え間ない攻撃を受けるさなか、メインコンピューターが損傷を受け、首都の防衛機能が一部ストップする。そのため、防衛システム回復までの間、海防艦を発進させてこれを防ぎ、システム修復に全力を注ぐこととした。

 一方で古代は太陽制御工作船団の援護の為に宇宙港へ向かう。その道中、シャルバート教信者の射殺シーンに出会った――これで古代の態度がなぜか急変する。

 そりゃ、ただの真面目な平和的な信者まで射殺なら、確かに地球人として眉を顰めても不思議はない。人間として当然の感情の発露だろう

 ところが、そいつは首都の防衛システムを木っ端みじんに破壊した男であるコイツのおかげで非信者が大量に命の危険にさらされ――場合によっては、同胞である隠れシャルバート教徒すら巻き添えにしていたかもしれないのだ

 挙句に逃げるという、どこぞの過激派の自爆より見苦しい。他人を巻き添えにしてまで主張すべき主張なんてあるのか疑問だが、せめて自分が死ぬ覚悟ぐらいしておけよ――なのにアイツは全力で走って逃げた。で、死に際にマザーシャルバート! などと……ただのテロリストじゃないか。しかも半端で卑劣なヤツ。

 

 

 ただのテロリストと、償いのために太陽制御を申し出てくれた上に真っ先に宇宙港の被害を心配してくれた国家元首。どちらの方に共感すべきかは、普通は……。

 古代君はどうも普通じゃなかったらしい

 

 他方、この一連のシーンで総統に対して宇宙港より自国民を心配しろという尤もな意見が出るが、よくよく見ればミサイルは初めの内は郊外に着弾していたこれは結構、要素として大きい

 ガルマン・ガミラスの都市計画は恐らく‟総統府クレーター”は中心に総統府を置き、周辺に宇宙港や行政官庁を置くという配置だろう。元からあまり人口的キャパシティのなさそうなあの星のあの地域――クレーター一つあたりの人口はせいぜい1000万人程度。宇宙港に全ての輸送を頼るというのは合理的ではなく危険なため、外縁部の山は多分、切通の類か地下通路があってしかるべき。全球的な交通網も恐らくあるだろうから、その接続部が外縁部にあるとみて構わないはず。この割と重要な地点を守る為に軍事施設が集中していても不思議はない。

 何が言いたいかといえば、行政官庁の周辺域が住民の居住区なのではないか。外縁部(郊外)は多少は住民もいるだろうが、エネルギー供給関連の施設であるとか、倉庫群とか交通の外部との接続部とかだろう。或いは、ヨーロッパの城郭都市に似たものであれば当然、最外縁部は軍事施設。少なくとも、物凄い数の住民が住んでいるとは思えないという事が言いたかった。

 そして古代がモニタールームを後にしたあたりから、総統府周辺までミサイルが到達するようになったのである。

 合理的な説明をすれば、ミサイルは元から全域を射程として必要に攻撃を加えていたが、防衛システムが総統府に近い順に危険を高く判断し迎撃していた――しかし防衛システムが破壊されたため、打ち漏らしかつ脅威判断の精度が鈍った。また、懐かしの駆逐型デストロイヤーが必死で迎撃したが、これも同じように総統府着弾が予想されるミサイルを優先的に攻撃したため、打ち漏らしが辺縁部に落ちていた。しかし圧倒されつつあったため次第に着弾地点が総統府の近くによって行ってしまった。と説明可能。

  つーか、ナチュラルに民間人に対して攻撃を仕掛けてくるボラー連邦の卑劣さ。首相ってあるぐらいだから元来は民主主義(共和制という意味)の法治国家であろうはずなのに。

 

 

 

 このエピソードで一番悪質なのは実は土門だろう。惑星破壊ミサイルを見過ごしてガルマン・ガミラスを爆砕してしまおうなんて――悪辣国家ガルマン・ガミラス帝国の臣民の命は彼にとっては、たとえ赤子や無垢な善人であってもゴミなんでしょうね

 古代君も古代君で、工作船の安全の話しかしなかった。部下にも自分にも教育がなってない。自分の大切な人を守る為だけに戦うのではない、それがヤマトの使命だとさらばやヤマト2で彼は学んだはずだ。今までも、それ以降もさすがにヤマトが原因で戦争が発生した事はない――現在進行形で悪化させているが。

 ヤマトは地球人類を守り、地球人を脅かすような、ゆくゆくは宇宙に混沌をもたらすであろう敵を粉砕してきた……一応は。ガトランティスにいたかは微妙だが、ガミラスやウラリアの一般人を多く巻き添えにしてしまったが、嬉々として殲滅したのではなく、相手が悪いとかうっかり予想できなかった結果だったり、わざと大量の犠牲を創出した事はない……一応は。

 それなのに今回は救う人間を取捨選択しようとしている。ヤマトの本質とは大いに異なる判断。踏みとどまったからよかったものの、危うくただの宇宙最恐の悪徳戦艦になり下がるところだった

 

 

 このエピソードのフィナーレを飾るのが、意味不明な古代君の捨て台詞

 波動砲、ヤマトの活躍のおかげでガルマン・ガミラスは救われた――というような表現が気に入らなかったらしい古代君は、いきなり「思い違いをしてもらっては困る」などと突っぱねた。バース星でベムラーゼ首相に噛みついた時も、首相が地球やヤマトがボラー側に立って戦闘を行った、と言うようなニュアンスの話をしだした時も同様の反応だったから、ある意味首尾一貫している。

 まあ、独力で戦えるのにわざわざ所属陣営を確定しても後々不利益になりかねないから、政治的な観点から見れば妥当な反応ともとれるか

 山本イズムなのか知らないが……これ多分、出渕監督をはじめとした第一作信者ファンに多い波動砲神話の最古の例ではないか、と思わせる反応。波動砲は平和のための人に向けない武器だ、的な話

 最悪だが、これはまだマシな方のセリフ。

 

 

 続く「武力のみを過信する事がいかに危険か、これで少しはわかってもらえると」というセリフ……って、君の指揮する宇宙戦艦は宇宙で一番武装を積んだ、武力全開の戦闘艦なのだが? お前が言うな的セリフの代表例だろう。それに、ガルマン・ガミラスの防衛網そのものは完璧だったが、内部に忍び込んだ下劣なテロリストのせいで、不安定になっただけ。古代君が哀れに思ったシャルバート教徒の仕業、なのである。

 機械を操る人間の力が大事、という意味ならば筋が通らないこともないが、そうするとシリーズ中に垣間見えたシャルバート教への同情であるとか、度々述べる自然の偉大さとかと相反する内容になりかねないため……人材育成に金をかけろと言うような話ではないだろう。

 多分、愛とか平和が武力より大事、という事を言いたいのだろうが……さらばで超巨大戦艦に突っ込んでいった彼ならば、物凄く説得力のある話になっただろう。悔しいかな、あの古代君に対しては非常に反論しがたい。しかし、破壊的な思考を持つシャルバート教信者に妙に肩入れしたり、バース星を全く顧みなかった古代君では全く説得力がない

 

 

 最後の最後に、したり顔で物凄くお説教めいたセリフだったが――全く説得力がないどころか、むしろ神経を逆なでするレベルの内容だった。

 ガルマン・ガミラス本星での出来事は、全編にわたってヤマトクルーが問題児状態だったエピソードである。