旧作ヤマト考察協会

第一作から完結編まで、旧作宇宙戦艦ヤマトを出来る範囲で現実的に考察するブログです。

銀河系大戦(ヤマトⅢ)参加部隊 ボラー連邦①――バース星――

 

 

 バース星はボラー連邦に属する惑星国家であり、ペルセウス腕のオリオン腕・太陽系前面域に位置する――天の川銀河ハビタブルゾーンに位置する。極寒の惑星で政治的な自立はないものの、自国民で運用されるおおむね自前の戦闘艦隊を有する強力な半独立国である。

 

 

 名称:バース星防衛軍
 所属:バース星(バジウド星系第4惑星)
 運用者:バース人

 規模:複数個艦隊
 配備艦種:戦艦タイプA/タイプB、大型空 母、バルコム艦型戦闘空母
 総隻数:約200隻

 配備地/作戦域:バース星
 最高司令官:ボローズ総督
 艦隊総司令:ラム艦長

 隷下部隊:バース星守備艦隊、バース星警備隊(レバルス隊長指揮下)、バース星陸上軍

 

 バース星防衛軍(仮称)はバース人によって運用されるバース星守備の為の戦闘部隊である。しかしながらその艦艇はボラー連邦正規軍準拠そのもの。恐らく氷上戦車などの陸上兵装もボラー連邦正規軍準拠であろうと推測できる。また、最高幹部や監察はボラー連邦本国からの派遣された人物が担う模様。その意味では独自性がない軍だ。

 一方で、ラム艦長のようなバース人高位司令官も存在し、運用そのものはバース人によって行われているため、独自性がゼロというほどではない。ダゴン艦隊の勢いに抗することはできなかったものの、初期においては互角に戦って見せた点など軍事教練的には十分成熟した課程とその教育を施すことのできる環境なのだろう。

 艦隊の数も200隻近い数を見込み、数の上では下手をすれば地球より軍事大国。また、陸上戦力も相当数が配備されていると見込まれる。

 ダゴンが手こずるのも無理はない。

 


 名称:バース星守備艦隊(主力艦隊)
 規模:2個ないし3個艦隊/第一陣総数20隻以上、第二陣30隻以上、第三陣約50隻。
 戦力構成:戦艦タイプA/タイプB多数、大型空母多数(6以上)、バルコム艦型戦闘空母(12以上、14)
 戦力総数:約120隻

 配備地/作戦域:バース星周辺域
 指揮官:ラム艦長
 所属:バース星
 運用者:バース人

 

 バース星を守備するために出撃した大型の戦闘艦隊である。戦艦と空母がバランスよく配備されており、計算上は非常に強力な艦隊。ただし、ボラー連邦本国艦隊に比べ、可能性として小型艦艇を配備されている可能性もある為、必ずしも本国艦隊に匹敵する戦力であるとは限らない。
 特徴的なのがバース人で運用されている点で、乗組員は劇中登場は全員が緑色の肌をしたバース人である。

 

 戦力構成
 第1話ではタイプAおよびタイプBを中心とした砲戦艦隊が前面に立ち、ダゴン艦隊を迎え撃った。
 更に続く第2話の前半部においても20隻近いタイプBを投入し果敢に攻撃を行った。しかし、後半部においては戦艦の数は減少し、代わりに大型空母を前面に出して砲戦を行った。総数は恐らく、合計30隻程度だろう。
 第3話でもう一度ダゴン艦隊に対し戦闘を挑み、その際は戦闘空母を集中投入し戦力を整えて攻撃を開始。戦闘空母はこれが12、ワープアウトして撤退したのが14程。他にも後続感があった為、総数で30程が見込まれる。

 

 第1陣の戦力は第2陣の戦力より劣るか、総数が劣るかといえば不明で惑星破壊ミサイルの爆発に巻き込まれた艦艇を見落としているため――描写的には最も陣容の強力であろう第3陣と同格としても問題はない。

 

 実際の戦力
 恐らく航空戦力はほとんど有していないと思われるダゴン艦隊との決戦に出撃した艦隊は100隻を見込み、更にそれなりの数の守備艦隊を温存していた事を 考えると――バース星艦隊の総数は200隻近い。しかもそのうち空母が戦闘空母に限っても30隻、大型空母も含めると50隻は下らないだろう。これらの空母に搭載する戦闘機はざっくり1万機は見込んでおく必要が有る。


 ところが、バース星は流刑地に近い扱いである。

 星は寒冷地らしく、大規模な食糧供給は見込めないし、10年前は独立国であったが結局ボラー連邦に飲み込まれた事を考えると戦力供給は自由にはならないのではないだろうか。つまるところ、航空戦力は数百機がせいぜいで、殆どの空母がボラー本国からの貸与であって自前で建設した戦力ではない、とみるのが妥当だろう。これでは航空戦力を使うタイミングがないし、おいそれと使えない。
 そうはいっても、空母は火力供給源となり得る。だから戦艦ないし巡洋艦扱いで空母や戦闘空母を編入し、敵艦隊前面に押し出した。苦渋の決断だろうが、当然の判断ともいえる。

 

 結果、総投入砲門数が最低でも400門。第一陣でも80門の火砲を集中的にダゴン艦隊にたたきつけた。その結果、ナレーションでは圧倒されているように説明されたが、実際にはむしろバース星守備艦隊の方がダゴン艦隊を圧倒し勝利に近づいていた。

 

 戦術
 ラム艦長に取れる作戦は限られていた。航空戦力がいまいち確保できない中で、味方より機動性に優れる敵艦隊と戦うのである。割合に強力な火力を以て地道に砲撃戦で敵を押し留める他、方法はない。


 実際、劇中の第一会戦において多数のタイプBとタイプA及び大型空母を投入し一定程度圧倒する事に成功した。だが、惑星破壊ミサイルの爆発に巻き込まれ味方の大半が消滅。続く第二会戦でもタイプBを大量投入したものの、高機動戦――しかも、左右から攻撃されるという大惨事。この時はどう頑張っても左右どちらかの戦隊にしか攻撃できないし、片方を攻撃すればもう片方に艦尾を狙われるという大ピンチ。直進して敵艦隊を振り切る他に手段はなかっただろう。第三会戦では大型空母を戦艦として多数投入し、アルファ星第4惑星への砲撃に気を取られたダゴン艦隊を奇襲攻撃。多少の戦果を得たが、失ったものも多かった。
 第四会戦において、戦艦の類の数は少なく、戦闘空母を大量投入することでガルマン・ガミラスに対してボラー連邦が勝っている基礎的な砲撃力の再充填を敢行。それなりに作戦は当たり、劣勢に追い込まれ撤退する羽目になったが、ワープで撤退できるだけの余裕をつくる事はできた。


 劇中の活躍
 第1話及び第2話、第3話。ダゴン率いる第18機甲師団艦隊と交戦。第1話で惑星破壊ミサイル爆発の余波に巻き込まれて消滅、第2話ではバース星を背後にして敵艦隊と戦うも翻弄され、同話中盤でアルファ星第4惑星上空でも戦闘を敢行。こちらは奇襲に成功することで一矢報いたが、結局は反撃にあい大損害を負う。更に第3話でも登場し、徹底抗戦を試みたが喪失艦多数に及んで戦場を離脱。各艦はバース星に旗艦できた艦もあるだろうが、途中で敵艦との一騎打ち状態になった艦も多数あった模様。


 旗艦ラジェンドラ号のみ第5話と第6話に登場。ボロボロの状態で太陽系へ意図せず進入、海王星ドックで人道的理由から補修を受けた。しかし、ダゴン艦隊の執拗な追跡と奇襲的攻撃を受けて奮戦敵わず、沈没。

 ここにバース星守備艦隊はそのほとんどが壊滅してしまった

 

  

 

 名称:バース星守備艦隊(本星残留組)
 規模:1個艦隊級
 戦力構成:タイプA多数(18以上)、タイプB多数(15以上)、戦闘機多数
 戦力総数:約30隻+航空戦力

 配備地/作戦域:バース星 
 隷下部隊:バース星警備隊(レバルス隊長指揮下)

 指揮官:不明(ボラー連邦本国派遣指揮官) 
 最高司令官:ボローズ総督

 所属:バース星
 運用:バース人

 

 戦力構成
 バース星守備艦隊の残存戦力。元来は戦闘空母などが編入されているのだろうが、先の戦闘で痛手を負っているため――恐らく全艦ドック入り。実質、軽量級戦艦であるタイプAが中心だった。

 

 戦術

 ボロボロ状態のバース星守備艦隊の残存部隊では、どうあがいてもヤマトには勝てなかっただろう。しかも、ついさっきまで味方と思っていた戦闘艦に砲口を向けなければならない乗組員の葛藤と、やたらに強いヤマト。

 場合によっては最精鋭だから本国に残されたという可能性はある。だが、普通に考えてあれだけダゴン艦隊に蹴散らされたのだから、最精鋭を温存しているとは思えない。だとすれば――彼ら残留バース星守備艦隊を例えるならば、ロシア帝国海軍第3太平洋艦隊。

 

 彼らが勝てる戦術などありはしなかっただろう。ヤマト相手だけではなく、ダゴン相手にも敵わなかったはず。

 

 劇中の活躍
 第13話。ベムラーゼ首相の意向を受けたボローズ総督の命により出撃した艦隊。よくある地表偽装型の基地から発進し、速やかにヤマト攻撃を行ったが――左右に艦首を振って巧妙にボラー艦隊の砲撃を逃れて退避。むしろ艦隊の方が旋回不能砲塔の弱点を突かれて全く使えなかった。

 ベムラーゼ首相の意向でバース星が大型ミサイルで破壊される際に巻き込まれ、全所属艦艇は消滅したと思われる。

  哀れ。