旧作ヤマト考察協会

第一作から完結編まで、旧作宇宙戦艦ヤマトを出来る範囲で現実的に考察するブログです。

波動エンジン――イスカンダルからの贈り物――

 

 

 波動エンジンは地球戦艦ヤマトの要であり、ヤマト以降の全地球艦隊に搭載された高性能星間航行エンジンである。しかし、その詳しい内容は分からない。要なのに。

 出来るだけ頑張って考察しよう。

 

 

 波動エンジン、その原理
 波動エンジンの原理はこれが不明で、よくわからない。

 内燃機関であるのか、炉であるのか、それすらわからないのだ。恐らく描写からして炉なのだろう。発電所のそれの様に炉でエネルギーが造られ、それが伝導管を伝って各所を動かす方式。そう考えて方が自然。

 エンジンノズルから噴き出すのが何かも実はイマイチ不明。多分、イオン化された物質なのだろう。まさか化学推進とは思えない。

 ともかく、まるっきり意味不明。架空の理論を用いての話とは言え――現実にある理論との橋渡しすらされていないのは……マズイ。

 

 

 エンジンの炉については……頑張って説明を付けると……

 新合金を用いることで、通常の作用とは異なる空間を現出し、そこからエネルギーを取るという方式なんかをでっち上げたいでなんとか落としどころを造りたい。

 

 現実にも、粒子の配置や組み合わせ、その結合によって同じ元素でも大幅に性質が異なる。その為、地球に存在する元素の特殊な配列をイスカンダルから教わり、その上で波動エンジンを完成させたとすれば、話として何とかなるだろう。

 後はそれっぽい元素とその配置を考えればいいだけ。


 基本的な説明としては、宇宙エネルギー(多分ダークマターか、単純に普通に星間物質)を取り込み猛烈な磁場によって引き裂き素粒子レベルに変化させる。それを更に必要に応じて粒子同士をぶち当て性質を変化させて粒子そのものも利用可能にする。
 普通に考えればこの時点で猛烈なエネルギーを使ってしまい、エンジン始動どころの話ではない。が、イスカンダルよりもたらされた技術が先に述べた通り、物質の配置によって少ないエネルギーで強力な磁場を発生させるとすれば、何とかなるかもしれない。

 

 新合金の部材に電圧をかけることで強力な磁場が発生し、インテークから取り込んだ物質が自ら吸い込まれ、エンジン内にてエネルギーに寄らず破壊される。そうなれば、物質がばらける事によって発生する熱エネルギーなどをそのまま取り出せるため、エネルギーを掛けた分だけ配当が回ってくる。

 あるいは、電圧では無く物理的な圧力を加えると――ないし開放すると電気エネルギーを生成できる物質の配置の提供がイスカンダルからなされた、というようなバージョンでもなんとかなるだろう。

 この想定が私の限界。あとは頼んだ、理系諸君。

 


 正直な所、2199でのM理論が一番説明が楽だろう

 観測不能なほど小さい余剰次元を開放する過程で不要になった重力をマイクロブラックホールとして、それを蒸発させる過程でエネルギーを取り出す。結構スマートだと、文系は思う。2202だと、余剰次元に関する部分が正反対になっているからややこしい。

 こんなところまで旧作リスペクトしなくていいのにね(超☆皮☆肉)



 

 波動エンジン、その描写

 先ほども述べたように、外観的には炉。動力伝達の方式が発電のそれに近い。

 発動には大きなエネルギーが必要で、補助エンジンを事前に始動させしかる後に波動エンジンに火を入れる。火を入れた波動エンジンを航行できるレベルまで回転数を上げ――この描写からすると、まるで電磁誘導――て、アフターバーナーに点火。更なる出力を確保し、そしてヤマトは飛び立つ。

 

 波動砲発射シークエンスにおいてもこのアフターバーナーは利用される。まさかこのアフターバーナー使用で安全強度を超えるとは思えない。というか、始動する度に何度も安全強度を超えたら壊れてしまうが、そんな描写はないのだから、安全強度以内で使用の予定される定格よりも高い出力が発信には必要なのだろう。

 戦闘機でも緊急事態等においてアフターバーナーを使って加速する事があるだろう、あれと同じ。エンジンの元来の定格に比べて幾らか増して出力を出すことは別に珍しい事でもなんでもない。

 

 多分、波動エンジンの始動には補助エンジンが欠かせないだろう。この補助エンジンも何なのかわからない

 核融合炉かそのあたりの高出力で比較的制御が簡単な炉を用いたエネルギー生成を行い、艦内に伝達する。推力の確保という意味では、補助エンジンも波動エンジンも推進形式はイオンエンジン辺りだろう。無論、大気圏内では化学推進という可能性もかなり高い。

 

 何にせよ、COGAGを採用していて間違いはない

 特に、第二期地球艦隊までの艦艇においては大型艦に関してはこの方式が独占的。

 軽量で艦体にキャパシティのない巡洋艦以下の艦艇では余裕がない為、波動エンジン単独であろう。他の文明から移譲されたエンジンを用いるのだ、全面信頼など出来るはずもなく、する必要もない。別形式の補助エンジンが付いていてしかるべき。


 ヤマトよ永遠にで登場した無人戦艦やヤマトⅢの護衛戦艦ら、あるいは完結編に登場した艦隊は波動エンジン単独の搭載である。

 恐らく、第二期の巡洋艦で一定の成功を収めた波動エンジン単独利用を〈プリンス・オブ・ウェールズ〉や〈ビスマルク〉で完成。そして地球の我が物とする事に成功した。だからこそ、第三期においては全艦が波動エンジンの単独搭載となった。

 と説明を付けられるし、これらのデザイン担当した板橋氏の考えにも合致する。

 

 

 結局、波動砲も波動エンジンもなんだかよくわからない。理系の人ならそれなりに使える理論をあてはめる事も出来るのだろう、今は仮説の理論をあてはめられるはずだ。ただ……文系の私には正直お手上げ状態である。
 誰か、頑張って。