旧作ヤマト考察協会

第一作から完結編まで、旧作宇宙戦艦ヤマトを出来る範囲で現実的に考察するブログです。

護衛戦艦 ビスマルク――黒い巨艦――

 

 護衛戦艦ビスマルクはヤマトⅢどころか全地球防衛艦隊史上唯一に近いブラックなカラーリングで目を引く特殊な戦艦である。さらに言えばほぼ全ての武装を隠顕式にした唯一の戦艦である。このほとんど全てが不明な戦艦を考察したい。

 

 

 ――データ――
 艦名:ビスマルク
 類別:戦艦/艦級名不明
 全長:不明 
 全幅:不明

 主機:波動エンジン1基
 補機:搭載未搭載含め不明
 兵装:艦首波動砲1門、他不明 
 艦載機:不明

 

 真っ黒い艦体に波動砲口と艦尾のノズルコーンのみが赤い極めて目を引く見た目。護衛戦艦アリゾナから全ての武装を取っ払い、艦尾を護衛戦艦プリンス・オブ・ウェールズのそれと交換し、全体的に膨らませた感じの見た目。艦橋部がアンドロメダ的な外観だが、極めてのっぺりした扁平な形状。インテークは左右の艦尾前方舷側に設けられ、艦尾上面に伸びたフィンガ2本、艦橋のある位置の艦底部にも長いフィンが1本設けられている。
 全体的に暗黒星団帝国っぽい見た目。グロデーズとか、こんな感じ。あるいはアンドロメダを板橋デザインにリメイクした感じともいえよう。

 


 全長の推測
 アリゾナより一回り大きい程度か。全体的に幅や高さがある為、把握不能。しかも黒だから印象として威圧感たっぷりである為、更に全長の推測が出来ない。ドックとの比較を以ても、やはりアリゾナから大きくは外れない全長だろう。

 正直判らん

 


 武装・立ち位置
 武装は多分全部隠顕式なのだろう。恐らく、3連ないし連装砲塔が艦首2ないし3基、艦尾1基程度と推測できる。また、形式が異なるとしてもショックカノンの射程もまた他の艦艇と同等程度が少し短い程度だろう。じゃないと他の艦艇とあまりに兵装の差があり過ぎて単一行動がとれない。

 ただ、無砲身砲とか短砲身砲であった場合は別。正直、格納するのだろうからあまり長い砲身搭載は期待できない。この場合は他の艦とはあまり連携せず、戦闘のプロットの中での運用という事になろう。

 割合に後方に艦橋が位置しているため、場合によっては〈プリンス・オブ・ウェールズ〉と同様、艦首方向に3基の主砲塔を擁している可能性も十分ある。

 

 一方で、仮に完結編の地球艦隊との組み合わせや、或いはガトランティスの潜宙艦のような特殊艦艇を念頭に置いた設計であるならば――ミサイル兵装に重点を置いていると考えても合理性は担保できるだろう

 なぜなら第4期地球艦隊は雷撃能力や誘導弾攻撃能力が非常に脆弱で、何がしかの艦でこれを補う必要が存在した。隠遁能力が高く、同時に雷撃力が高ければそれは完璧なステルス出なかったとしても十分有力な戦闘艦となる、艦隊の攻撃力担保になる。
 おそらく、誘導弾やホーミング系の遠距離武装が中心になるだろう。

 

 立ち位置は――これも不明武装傾向が判らないから運用の仕方がわからないため、艦隊内での立ち位置は全くわからない。

 象徴的な運用の仕方であったとしても〈プリンス・オブ・ウェールズ〉がいる以上、この艦は次席旗艦であるとかになるだろう。全艦隊を率い、その戦闘に立つという従来型の旗艦任務は概ね無理であるから、恐らく後方での指揮戦闘という事になるだろう。

 ただ、地球艦隊の戦闘スタイルからして、必要性に欠ける。地球艦隊の戦闘スタイルに変革をもたらそうとしたという設定を付与すれば、存在意義は生じるだろう。しかし結局、彼我の戦力が圧倒的に差のある展開が多い地球防衛艦隊の戦闘において、安全地帯はないに等しい。


 積極的に戦闘に関わるとして、別動の小規模な遊撃隊を預かるとか、そのあたりになるだろう。あんまりいい立ち位置ではない……。

 

 
 小型砲口波動砲
 コイツは全く不明明らかに砲口が小さく、第2期巡洋艦と同程度の規模であろうことが推測される。少なくとも〈アリゾナ〉より小さい。まして〈プリンス・オブ・ウェールズ〉との比較では足元にも及ばない。
 理由は――仮に波動砲がその砲口形状によっても威力や散布界が異なるとすれば、これは砲口の形状を変える必要性はあるだろう。例えば、貫徹力を徹底して強化した、という事がイメージとして推測できる。白色彗星に波動砲が通用しなかった、それは地球艦隊にとっては非常なトラウマに違いない。

 これを払しょくするために新しい――そして、無人艦隊で試みたが結局実戦では使えなかった小型砲口波動砲のリベンジをビスマルクで行った。
 という事にしておいて欲しい。名付けるなら貫徹波動砲、とか。

 


 劇中の活躍
 第12話に移民局発足と探査本格開始に伴い所定の宇宙港に開港された護衛戦艦の1隻として登場。第20話に登場するかと思いきや、登場せず。ビスマルクなんて名前の奴の事なんざ、知ったこっちゃねぇ。

  どこの船団を護衛するために出撃したのか不明な為、ボラーに撃沈されたのか帰還出来たのかは不明。 

 


 活躍の想像
 多分、調査船の前方かかなり後方に位置して割に距離を取っての護衛になるだろう。ロングレンジが可能なのであるから、別に調査船にべた付けして護衛をする必要性は少ない。位置取りを失敗すれば、調査船も巻き添えになるだろうし、フォークランド沖の〈コヴェントリー〉と〈ブロードソード〉のような展開になってはこれは悔やんでも悔やみきれない。
 仮に――接近するボラー連邦艦隊に対しヤマトからの報告がビスマルクにも届いていれば、あるいはアリゾナとボラー連邦の交戦の後であれば、波動砲の先制攻撃を行っただろう。艦隊規模の小さい相手には割と軽量艦を前進させるのがボラー連邦である為、また旗艦は陣中央に陣取る傾向が強い。第一波波動砲攻撃でこれを仕留められれば戦闘を優位に進められる。誘導弾に限りがあるとしても、パルスレーザー砲ぐらいはあるだろう、これを以てすれば敵艦載機も万全とは言えなくとも十分迎撃可能。第一波波動砲攻撃を完了したのちは徹底して撤退戦に移行する――そうすれば恐らく、護衛任務は完了できるはずだ。

 

 あの癖の強い兵器で調査船を守り切れるかは不明だが……堅そうだし案外地球帰還は出来たかもしれない