旧作ヤマト考察協会

第一作から完結編まで、旧作宇宙戦艦ヤマトを出来る範囲で現実的に考察するブログです。

そりゃねぇだろエピソードTOP3(新たなる旅立ち)

恒例の擁護しがたい驚くべき描写をあげつらうシリーズ。今回は新たなる旅立ちのそりゃねぇだろエピソードをTOP3形式で紹介、解説したいと思う。 ガトランティス戦役より遥にエピソードのぶっ飛び方にブーストがかかっているため、要シートベルト。 第3位:…

ストーリー考察Ⅳ パワハラ疑惑・上司の質(新たなる旅立ち)

新たなる旅立ちとパワハラ 昭和の作品だから描写に含まれるのは仕方がない。とはいえ、これをスルーするのはそれはそれで問題だろう――というのは前にも述べた。 前回は対象となるであろう事案とその原因に焦点を当てたが、今回は上司に関して考察してみたい…

ストーリー考察Ⅲ パワハラ疑惑(新たなる旅立ち)

新たなる旅立ちとパワハラ 昭和の作品だから描写に含まれるのは仕方がない。とはいえ、これをスルーするのはそれはそれで問題だろうし、当時から過酷な勤務の職業における待遇改善要求と言うのはあった――と思う。少なくとも不満に思った人はいただろう。 今…

ストーリー考察Ⅱ イスカンダルの沈黙と自爆(新たなる旅立ち)

イスカンダルの沈黙――それはヤマト史上最もファンをがっかりさせたであろう事実であり、その後のストーリー展開において些細であるが重要な齟齬を生み出してしまった。今回は暗黒星団帝国にガミラシウム採掘を許してしまった沈黙について考察したいと思う。 …

ストーリー考察Ⅰ サレザー帰還~重力星雲突入まで(新たなる旅立ち)

サレザー帰還~重力星雲突入のシークエンスはこの物語の発端であり、同時に次の物語へヤマトを巻き込んでゆくキッカケである。偶発的な、そして不幸な出来事が散々に折り重なる、デスラー総統にとっては非常につらい時間だった。 物語の展開・発端 最早住む…

戦闘考察Ⅲ イスカンダル決戦(新たなる旅立ち)

〈宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち〉の最後を飾る戦闘であり、メルダーズ長官としても引くことのできない戦い、デスラー総統にとっても命を懸ける価値のある戦いだった。この戦闘においては、ヤマトすら戦闘に寄与できぬほど暗黒星団帝国は強力であり、ガミラ…

戦闘考察Ⅱ イスカンダル上空奇襲戦(新たなる旅立ち)

イスカンダル上空奇襲戦は配下の護衛艦隊を失ったマゼラン方面軍第1艦隊司令デーダーのリベンジマッチである。デスラー総統にとっては最悪のシチュエーションでの迎撃戦となった。 ガミラス側参加部隊:デスラー直隷艦隊、地球戦艦〈ヤマト〉 戦力:戦闘空母…

戦闘考察Ⅰ ガミラス上空奇襲戦(新たなる旅立ち)

ガミラス上空奇襲戦は〈宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち〉のほとんど冒頭に生じた戦闘であり、ガミラスにとって最大の悲劇をもたらし地球に新たなる強敵を招き寄せる結果となったキッカケの戦闘である。 ガミラス側参加部隊:デスラー直隷艦隊 戦力:戦闘空母…

暗黒星団帝国 地球侵攻の哀しい理由

なぜ暗黒星団帝国が地球に襲来したのか。 それは認知閾にまで到達した暗黒星団帝国の社会問題に対するろくでもない解決方法、と一言で説明できるだろう。だが、一言で終わらせる必要もないので、出来るだけわかりやすくというか、長く考察・説明したいと思う…

2202の真面目な考察Ⅴ ストーリー全般+愚痴

ストーリー全般について、幾つかの要素を取り上げて考察を行いたいと思う。当然旧作との比較を用い、新規性であるとか合理性であるとかをよりわかりやすく効果的に考察したい。つまり、当該設定にリアリティがあるのかや、合理的なのか否かであるとかの点に…

2202の真面目な考察Ⅳ 技術のリアリティと妥当性

2202においては2199以上に目を見張る描写や兵器、構造物が登場した。ヤマトに登場する架空の技術は旧作において現代のファンから相当非難を受けたものである。これを無理やり合理的な内容に落とし込むには、作品の設定を一部批判したり、現代に至って初めて…

2202の真面目な考察Ⅲ 艦隊戦の内容と合理性

戦闘描写は戦争モノSFの華の一つといえるだろう。旧作においても派手な演出があったし、2202の前作である2199においてもかなり派手な場面が幾つかあった。派手な演出といえば、それは2202の十八番であり艦隊規模の巨大さから来る面が多い。 今回は旧作を差し…

2202の真面目な考察Ⅱ 巨大艦隊の合理性

2202の最大の特徴は艦隊規模の圧倒的巨大さだろう。ヤマトらしさがそこにあるのか、という事に加えてこれに合理性を与えられるのかについて、旧作との比較に置いて探りたい。 巨大艦隊の妥当性 脚本担当の大先生はインタビュー記事(ネットに投稿されたもの…

2202の真面目な考察Ⅰ 大帝というキャラクターの差異

やぱり2202という作品が存在しているのに概ねスルーしたり、そのくせ時折通り魔的に批判しているこの姿勢は制作に関わった声優さんやアニメターさんや音楽家の皆さん、あるいは広報担当の方や必死に提灯記事をまとめた芸能記者さんたちに失礼だろう。枠をあ…

第一期地球艦隊 突撃駆逐艦――汎用快速艦――

突撃駆逐艦(正式名称:M-21881式雪風型宇宙突撃駆逐艦)はヤマトの事実上の主人公である古代進の兄:守の乗艦であり、第一期地球艦隊の数的中核を担った高速艦である。 ――データ―― 艦級名:不明(登場個艦名〈ゆきかぜ〉) 種別:突撃駆逐艦 全長:不明(68…

第一期地球艦隊 宇宙戦艦(沖田艦)――砲撃専門艦――

M-21741式宇宙戦艦はヤマト史上、画面に初めて登場した地球側艦艇である。潜水艦のような特徴的な艦影に特徴的なカラーリングが目を引く戦闘艦だ。 ――データ―― 艦級名:M-21741式宇宙戦艦 種別:宇宙戦艦 全長:不明(200メートルないし92.5メートル) 全幅…

ガミラス兵器群 不明艦艇(新型駆逐艦/パトロール艇)

宇宙戦艦ヤマトには多数の戦闘艦艇が登場する。 タイムテーブルの関係上掘り下げられずに終わった戦闘艦も、そもそも設定がテキトーだったりする例も少なくない。第一作に至っては、アニメーター諸兄の技術であるとか効率というものも追いつかず、途中で消え…

ガミラス兵器群 高速空母――ストーリーに埋もれた新鋭艦――

高速空母(十字空母)は視聴者にガミラスの有機的デザインを決定的に刻み付けた戦闘艦艇である。残念ながら登場シーンは少なく、むしろ2199でヒットした艦艇ともいえた。なんかイラっと来るが、考察してみたい。 ――データ―― 艦名・艦級名:不明(通称:高速…

ガミラス兵器群 タンカーロケット

タンカーロケットは500日ごとにガミラス惑星タックス部第8支局からビーメラー星に派遣され、ローヤルエキスを集荷し帰還する輸送用タンカーである。 ――データ―― 艦級名:不明 類別:判然とせず 全長:不明 全幅:不明 自重:不明 武装:不明 全部不明 第16話…

ガミラス兵器群 ドメル艦隊旗艦(ドメラーズ2世/3世)

ドメル将軍は非常に癖の強い指揮官である。また、立案する作戦も彼の性格同様に癖が強く、専用の艦や艦隊を用いる必要が有った。 今回は、ドメル将軍の旗艦=ドメラーズ2世/3世を考察したいと思う。 旗艦級戦艦(ドメラーズ3世) 艦級名:不明 全長:不明 全…

ガミラス兵器群 初代デスラー艦――脱出用武装シャトル――

初代デスラー艦はテレビシリーズのみに登場する戦闘艦艇である。ようやく銀河系へと帰還を果たしたその瞬間から総統はヤマトに対する最後の攻撃を始めた。 その、切り札にして総統の身を守った秘密兵器。それが初代デスラー艦である。 ――データ―― 艦名:不明…

ボロディノ級戦艦 駄作か、傑作か、あるいは……

ボロディノ級戦艦は日露戦争のハイライトである日本海海戦を戦ったロシアの主力艦である。5隻中4隻が完成次第、全艦第二太平洋艦隊に編入し日本へ回航。対馬沖で日本艦隊と正面から砲撃戦を行った。 なお、私はボロディノと発音しますが、他の方はボロジノだ…

第三期地球防衛艦隊 建造スケジュール

宇宙戦艦ヤマトの鬼門は何度も言うが、数字だ。特に艦隊建造のタイムスケジュールは最悪。それはたとえ無人艦隊であっても事情は同じである。 無人艦隊の萌芽 恐らく、無人艦隊の建設はガミラス戦時から考えられていたとするのが妥当だろう。戦力が例え壊滅…

第三地球防衛艦隊 概要

第三期地球艦隊はこけおどし以外の何物でもなかった。興味深い存在ではあるが、こけおどし……地球防衛の主力を担う艦隊がなぜ、こけおどしになってしまったのかを考察したいと思う。 設立の経緯 まず挙げられるのが人員の確保・調整だろう。 ガトランティス戦…

第三期地球防衛艦隊 無人艦隊大型艦/無人艦隊小型艦

無人艦隊大型艦はアンドロメダに続く連装波動砲を備えた波動砲戦の中核を担うであろう艦である。艦隊旗艦級の戦闘艦と思われる実際に大型の戦闘艦だ。 ――データ―― 艦級名:不明 全長:300メートル 全幅:84.5メートル 全高:94.1メートル 武装:艦首小口径波…

暗黒星団帝国軍艦艇の特徴

勢力として2度、ヤマトと戦った暗黒星団帝国。その艦艇の特徴――無論、見た目も特徴的だがその中身についても考察したいと思う。 武装配置 火力が正面方向に対して強力というのは特徴的。円形であるのだから艦橋の周りにぐるりと回して配置しても問題は大して…

暗黒星団帝国兵器群 中間補給基地――暗黒星団帝国の白い秘密兵器――

ヤマトよ永遠にで登場した白色の巨大要塞、それが中間補給基地である。インパクトは強く、その輝くような白さや無人といった不気味さ、形状等、暗黒星団帝国らしさとらしくなさの混ざる大型兵器である。 残念ながら劇中では活躍を見せられなかったが、しかし…

暗黒星団帝国兵器群 ゴルバ型浮遊要塞――廉価機動要塞――

ゴルバ型浮遊要塞はグロータスに率いられ、7基集中投入された大型要塞である。その能力のほどは判然としないが、自動惑星ゴルバの恐怖を覚えているヤマトクルーや視聴者にとって、非常に恐ろしい存在であったことは間違いない。 ――データ―― 型名:ゴルバ型 …

暗黒星団帝国兵器群 巨大輸送艦――優秀で不明な大型艦――

巨大輸送艦はヤマトよ永遠にの冒頭付近、暗黒星団帝国の奇襲作戦時に地球連邦首都上空に姿を現した。真っ黒なカラーリングと、真っ赤な差し色。極めて不気味でな姿の不明な大型艦艇である。 この艦の輸送力によって地球は大変な苦境に立たされることになった…

暗黒星団帝国兵器群 巨大空母――悲運の大型空母――

巨大空母は劇中ほんの少しだけ登場した艦艇である。 活躍しないまま撃沈されてしまった哀れな戦闘艦なのだが、これが意外にもそこそこ詳しい設定があったりして作品中の立ち位置として興味深い。ある意味、幅や全高の端数の値まで設定されながらこの扱いとい…